* TypoGraphy 特集 * 第 2 部

* タイポグラフィによる美しいテキストレイアウト * 

デジタル書体の歴史



第 2 部では書体の歴史についてお話します。

せっかくなので世間ではあまり語られていない

技術的なところをお話をしますか。 




デジタル書体



構造 


歴史のお話の前にまず構造のお話。

書体は画像ではなく、ベジェというパスの集合体で描かれています。

アウトライン化というベジェ展開を行うと様々な形状に変形でき、

ロゴやシンボルなんかは大体その方法で作られています。



歴史


昔は画面表示用と印刷用でデータが分かれていました。

アップル、アドビ、フォントメーカーを軸に発展。

TrueTypeを除いたフォントの総称を「Postscript Font」と言います。

1990年くらいからのお話。




デジタル書体 初期 


Bitmap Font

なんとなく書体の形がわかるドットタイプのモニタ表示用フォント。

ベジェデータ非搭載でワープロ文字っぽく、

次の ATM Font や OCF Font のまとめ役。

ATM Font のベジェデータがないときの有様。

このドット文字だけでデザインレイアウトする強者もいた模様。



ATM Font

初のベジェデータ搭載のモニタ表示用フォント。 

モニタの解像度も上がってきた頃ということもあり、

文字がキレイに表示されたことは当時驚愕だった模様。 



OCF Font

カラープリンタから大型印刷機まで、

3600dpi を超える高解像度に対応した印刷用ベジェデータ。

(BitmapとATM、BitmapとPostscript、それぞれセット使用)




デジタル書体 中期 


TrueType 

アップルが開発。現在でも使われていますね。 

今までとは違うタイプのベジェパス。

日本語初は MAC の OSAKA フォントだった気がする。 

Microsoft はそのおこぼれに預かって、あのちんちくりんな

MSゴシックや CosmicSans を開発。 

上の CosmicSans の破壊力 !!


笑いたい方はこちら ▷ CosmicSansLogos



CID Font

初めて文字詰め情報(カーニング)が入ったフォント。 

ボタン一発自動で文字詰めしてくれるすぐれもの。 

ちなみに文字を整える総称を「プロポーショナル」と言います。




デジタル書体 後期



TrueTypeConvert

先のTrueTypeに文字詰め情報を入れたもの。 

今後普及するのかは不明。 

あまり高解像度の印刷に向かないかも。



OpenType

フォント完全版。

文字詰め情報はもちろん、PDFやWordなどほとんどのプラットフォームで使用可能。

恐らくコレ以降新しいフォーマットは登場しないような気がする。




まとめ


フォントフォーマットとしてはOpenTypeで確立された気がしますが、

あくまで印刷のための進化だったので、その需要がなくなれば、

Webでの進化が始まると考えています。


すでにWeb上で文字詰め対応書体を開発したメーカーがあるので、 

今後美しいテキストレアウトされたサイトが増えていくと思います。

自分のサイトもその一つになりたいですね。



次の第 3 部ではそんなにうまくはいかないであろう、

今後の書体の行末を心配しています。

よければ。


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